「育てる、成長させる 」英語のニュアンスの違い
raise, bring up, grow, breed, develop

「育てる、成長させる」を意味する英語も raise, bring up, grow, breed, develop など様々です。 日本語にすると同じ意味でも、英語では細かいニュアンスの違いで表現が大きく変わります。 一つ一つの英語のニュアンスの違いを理解して、ネイティブの感覚に近づきましょう。

目次

単語 ニュアンス
raise 人間の子供や動物を育てる
bring up 人間の子供を育てる
grow 植物を育てる
breed 動物を専門的なノウハウで育てる
develop 事業や能力を育てる

/ reɪz/

  • 名詞
  • 他動詞

ニュアンス

人間の子供や動物を育てる

解説

Raiseは人間の子供、または動物を育てる場合に使います。植物を育てる場合も使うことができるようですが、ネイティブに聞いたところあまり一般的ではないようです。
動物を育てるという意味で使う場合は、人間と同様に手間や面倒を見ながら育てるというニュアンスが含まれます。
また、Raiseは他動詞なので必ず
「He have been raising dogs.(彼は犬を育てている。)」
のように目的語(犬)が必ず入ります。「育った」というような意味で使いたい場合は例文のように受動態で使いましょう。

verb [with object]
Bring up (a child):
breed or grow (animals or plants):
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

I was born and raised in Tokyo.

私は東京で生まれ育った。

It needs love and patience to raise a baby.

赤ちゃんを育てるには愛と忍耐が必要だ。

/ -/

  • フレーズ

ニュアンス

人間の子供を育てる

解説

Bring upは子供を大人になるまで育てるというニュアンスになります。人間に対してのみ使います。Raiseよりはややカジュアルな表現です。また、「育てる」以外にも「しつける」のような意味も含みます。
Brin up も他動詞としてのフレーズなので、文法的にはRaiseと同じように使用します。

phrasal verbs
bring someone up look after a child until it is an adult.
(be brought up) be taught as a child to adopt particular behavior or attitudes:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

My grandmother brought up me carefully instead of my parents.

祖母は母の代わりに私を、注意深く育ててくれた。

He was brought up by Tom in New York.

彼はニューヨークでトムに育てられた。

/ ɡrō/

  • 他動詞
  • 自動詞

ニュアンス

植物を育てる

解説

Growは他動詞(育てる)として使うとき、植物を育てる場合にのみ使います。「栽培する」という意味が一番近いです。Growは、不規則動詞で過去形が「grew /ɡro͞o/」・過去分詞形が「grown /ɡrōn/」になります。
GrowはRaiseやBring upと違い、自動詞(育つ、成長する)としても使えます。そして注意しなければならないのはこの自動詞として使う場合は、植物に限らず人間や動物、物事に対しても使うことができます。こちらの表現は以下を参考にしてください。

verb [with object]
produce by cultivation:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

I have been growing vegetables by myself.

私は野菜を自分の手で育てています。

Hokkaido grows over 1,700,000 tonnes of potatoes a year.

北海道は年間170万トンを超えるじゃがいもを栽培しています。

/ briːd/

  • 名詞
  • 他動詞
  • 自動詞

ニュアンス

動物を専門的なノウハウで育てる

解説

Breedは、動物に対して使う「育てる」です。さらに、繁殖させることを目的とする場合や、競走馬など何らかの大会を目指すなど、特的の目的を持って専門的に育てるというニュアンスになります。「飼育する」が一番近い意味になります。
競走馬などに使う「thoroughbred(サラブレッド)」は、thorough(徹底的に)bred(育てられた)が語源です。
Breedは、不規則動詞で過去形・過去分詞形共に「bred /bred/」になります。

verb [no object]
(of animals) mate and then produce offspring:

verb [with object]
cause (an animal) to produce offspring, typically in a controlled and organized way:

verb [with object]
develop (a kind of animal or plant) for a particular purpose or quality:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

Sheeps are bred for their fur.

羊は毛皮を取るために飼育されてる。

The breeding season is coming soon.

繁殖期がすぐにやって来る。

/ dəˈveləp/

  • 他動詞
  • 自動詞

ニュアンス

事業や能力を育てる

解説

事業や人の能力を育てる場合は、Developを使います。「発達・発展させる」という表現が近いです。
日本語の「人材育成」は、名詞のdevelopmentを使い「Human resources development」と表現します。
RaiseやBring upは子供から大人へ育てる場合に使うのに対して、Developは能力を育てることに焦点を置いているため、成人した大人に対しても使います。

verb
Grow or cause to grow and become more mature, advanced, or elaborate:
ー オックスフォード英英辞典より引用

develop の他の意味

成長する(質の向上)

例文

I want to develop our business.

私たちの事業を発展させたい。

It is my responsibility to develop the new employee’s knowledge and skills.

新人の技術と知識を高めるのは私の責任だ。

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