「怒る 」英語のニュアンスの違い
angry, furious, mad, upset, lose temper

「怒る」を意味する英語も angry, furious, mad, upset, lose temper など様々です。 日本語にすると同じ意味でも、英語では細かいニュアンスの違いで表現が大きく変わります。 一つ一つの英語のニュアンスの違いを理解して、ネイティブの感覚に近づきましょう。

目次

単語 ニュアンス
angry 怒る(最も一般的)
furious 激怒する
mad 怒り狂った(カジュアル)
upset 腹が立った
lose temper 冷静さを失う(カジュアル)

/ ˈaNGɡrē/

  • 形容詞

ニュアンス

怒る(最も一般的)

解説

angryは「怒る」を表す最も一般的な単語です。
様々な場面で使用される単語ですが、不公平、攻撃的、残虐な扱いを受けた際や、そうした状況の際に使います。
感情のニュアンスとしては、叫びたくなるような、誰かを攻撃したくなるような強い感情を表します。
ここでは細かく説明しましたが、angryは広く知られている単語でもあるため、こうした状況に限らず「怒り」の感情を表す際にたびたび使用されます。
また、「feel anger(怒った)」という表現をされることもよくあります。
単語としては、ややストレートすぎる印象、単純すぎる印象がありますが、オフィシャル、カジュアル問わずよく耳にする単語でしょう。

adjective(angrier, angriest)
having a strong feeling of or showing annoyance, displeasure, or hostility; full of anger:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

I felt anger because he hadn't told me his plans.

彼が計画について教えてくれなかったから、私は怒りを覚えた。

Let me tell you something. Don't you be angry with me?

ちょっと話させて。怒らないでよ?

/ ˈfyo͝orēəs/

  • 形容詞

ニュアンス

激怒する

解説

furiousは「怒る」を表しますが、その程度がangryとは大きく異なります。
furiousはシンプルに言うと、「very angry(とても怒った)」です。angryよりはるかに怒りの度合いが強く、激怒した、猛烈に怒ってというニュアンスを表します。
「荒れ狂った」という意味も持つため、感情だけでなく例えば、
「A furious sea(荒れ狂った海)」というように、状況を表す際にも使用します。
単語としてはやや堅めなイメージがあります。
angryと比べるとマイナーで、使用頻度は落ちますが、オフィシャルなシーンや文面などで見るでしょう。
また、「in a fury(怒った)」という表現をされることもよくあります。

adjective
extremely angry:
full of anger or energy; violent or intense:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

My family were furious that my name has been published by the press.

私の家族は、私の実名が報道されてしまったことに激怒していた。

I'm in a fury at him. What's wrong with him?

私は、彼に対して激怒している。一体どうしたんだろうか。

/ mad/

  • 名詞
  • 他動詞
  • 自動詞
  • 形容詞

ニュアンス

怒り狂った(カジュアル)

解説

madは元々「狂った、クレイジーな、ひどく興奮した」という意味を表す単語です。そこから派生して、現在は「怒る」を表す単語としても使われています。
そのため、ニュアンスとしては、怒り狂った、ひどく頭にきたという意味合いです。怒りの度合いとしては、angryよりは強く、furiousと同程度なイメージです。
madに似たニュアンスで「怒る」を表す単語として、''rage''もあるので、覚えておくと便利です。
また、angryやfuriousと比較するとmadは最もカジュアルな印象があり、日常会話においてよく耳にするでしょう。オフィシャルなシーンでの使用は避けた方が良いです。

adjective (madder, maddest)
Informal very angry:
Informal very enthusiastic about someone or something:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

Are you still mad at me?

まだ怒ってるの?

You have to tell the truth. Mum will go mad.

本当のこと話しなよ。お母さんが怒るよ。

/ ˌəpˈset/

  • 名詞
  • 他動詞
  • 自動詞
  • 形容詞

ニュアンス

腹が立った

解説

upsetは元々「動揺して、うろたえて」という意味を表す単語です。そこから派生して、「怒る」という意味としても使用されます。
ニュアンスとしては精神的に安定していない状態を指します。うれしくないことが起きたり、心配事が合ったりする際に気持ちが平常でないという状態です。訳としては、「腹が立った、ムカついた」と訳されることが多いです。
そのため、upsetでは「怒った」と「動揺した」という二つのパターンがあるため、誤解しないよう注意が必要です。
こうしたupsetのニュアンスからも想像できるように、怒りの度合いとしてはangryよりも弱いです。
単語自体は非常に一般的で、シーンを問わず様々な場面で耳にするでしょう。

adjective
[predicative] unhappy, disappointed, or worried:
(of a person's stomach) having disturbed digestion, especially because of something eaten.
ー オックスフォード英英辞典より引用

upset の他の意味

気を悪くさせる

例文

She was deeply upset about the way the teacher treated her kid.

彼女は子供が教師に受けた扱いについて憤慨した。

Don't be upset. I'm sure she didn't mean to be unkind.

怒らないで。彼女はそんな(不親切な)つもりじゃなかったと思うよ。

/ -/

  • フレーズ

ニュアンス

冷静さを失う(カジュアル)

解説

temperは「気質、機嫌」を表す単語です。それを「lose(失う)」ため、「怒る」を表すフレーズとなります。
ニュアンスとしては冷静な気持を失うとなります。angryの言いかえとして使われることが多いです。
また、temperは様々なシーンで使うことが出来、「short tempered(短気)」はよく使うフレーズなので、覚えておくと便利です。
他にも「怒る」を表すカジュアルなフレーズはいくつかあり、以下に例を挙げます。


  • 「I'm so pissed off.(まじでムカつく。)」→やや下品

  • 「He's got on my nerves, actually.(彼には本当にイラついた。)」

  • 「I'm gonna lose it.(頭にきた。)」

  • 「Please don't get cross with me.(お願いだから怒らせないでね。)」→子供に対して使う

loose temperも含め、これらのフレーズは特に日常会話においてよく耳にするでしょう。

phrasal verb
lose one's temper: fail to refrain from becoming angry.
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

Danny wasn't the only one to lose his temper.

ダニーだけが怒ったわけではない。

Once the door was closed, He lost his temper.

ドアが閉まったとたん、彼はキレた。

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