「特に 」英語のニュアンスの違い
particularly, especially, specially, notably

「特に」を意味する英語も particularly, especially, specially, notably など様々です。 日本語にすると同じ意味でも、英語では細かいニュアンスの違いで表現が大きく変わります。 一つ一つの英語のニュアンスの違いを理解して、ネイティブの感覚に近づきましょう。

目次

単語 ニュアンス
particularly とりわけ(特定の意が強い)
especially なかでも(重要度の高さを強調)
specially 特別な目的のために(わざわざ何かをする)
notably ~をはじめとする(典型例として強調)

/ pə(r)ˈtikyələrlē/

  • 副詞

ニュアンス

とりわけ(特定の意が強い)

解説

particularlyは「特に」を表す一般的な単語です。
類義語であるespeciallyとほとんど同じ意味ですが、ニュアンスはやや異なります。
「particular(特定の)」からくるこの単語は、他と比べて特にこれが~であるというニュアンスを表します。そのためとりわけという日本語で訳されることがしばしばあります。
また、文頭に置いてその後の文章を強調したい場合は以下のように示します。
「In particular, ~」
※In particularは文末に書くことも可能です。
どちらもとても一般的で、シーンを問わず使われる表現なので覚えておくと便利です。

adverb
To a higher degree than is usual or average:
So as to give special emphasis to a point; specifically:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

I love Japan, particularly the nature in Hokkaido.

私は日本が大好きで、特に北海道の自然が好きだ。

In particular, I'm going to talk about the studies of linguistics in the 1970s.

特に、私は1970年代の言語学の研究についてお話します。

/ iˈspeSHəlē/

  • 副詞

ニュアンス

なかでも(重要度の高さを強調)

解説

especiallyはparticularlyと同じく「特に」を表す一般的な単語です。
especiallyという単語には、中に「special(並外れた、格別の)」が隠れているところからも想像できるように、他と比べて目立っている、抜きんでているというニュアンスがあります。こうして、後に続く内容の重要度の高さを強調することができます。
そのため、日本語で言えばなかでもという言葉がフィットするでしょう。
particularlyと同じく、とても一般的な単語で、日常生活をはじめ様々なシーンで耳にするでしょう。
※especiallyは、基本的に文中で使用されます。

adverb
Used to single out one person, thing, or situation over all others:
To a great extent; very much:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

I hate strong drink, especially vodka.

私は強いお酒は嫌いです。なかでもウォッカは特に嫌いです。

Artbooks aren't cheap to produce, especially if they contain color illustrations.

アートブックを、特にカラーのイラストがある場合は製造するのに中々コストがかかる(安くない)。

/ ˈspeSHəlē/

  • 副詞

ニュアンス

特別な目的のために(わざわざ何かをする)

解説

speciallyは「特に」を表す単語ですが、especiallyから''e''をとった単語というところからもわかるように、「special(特別の)」というニュアンスが他のどの単語よりも強く現れます。
speciallyでは、なにか特定の目的を持ってわざわざ何かをする、特別に何かをするというニュアンスを持ちます。
最もわかりやすい例で言えば、日本でも以下のようなメッセージを見たことがある人は多いでしょう。
「Specially For You(あなたのために)」
そのため、日本語では特別にと訳されることが多いです。
particularlyやespeciallyと比べると使用頻度は落ちますが、シーンを問わず様々な場面で使われる単語です。
※speciallyは、基本的に文中で使用されます。

adverb
for a special purpose:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

The new beauty product specially designed for teenagers has been released.

特に若者向けに作られた新たな美容用品が発表された。

The specially trained police dogs are working at the airport.

特別に訓練された警察犬が空港で働いている。

/ ˈnōdəblē/

  • 副詞

ニュアンス

~をはじめとする(典型例として強調)

解説

notablyは「特に」を表す単語ですが、他と比べややマイナーな単語です。
この単語は「note(留意、注目、重要)」から派生しています。そこからイメージできるようにnotablyでは後に続く文が典型的な例、著しい例である、というニュアンスを持ちます。例えば、
「Some early philosophers, notably Socrates,~(ソクラテスをはじめとする昔の哲学者は~)」
のように、~をはじめとする、~で知られるというように訳されることが多いでしょう。
他にも、notablyは「significantly(かなり、重大に )」と同じ意味も持つため、前後の文脈に注意して読み取る必要があります。
比較的マイナーな単語ですが、オフィシャルなシーンやアカデミックの文面などで使われることが多いです。
※notablyは、基本的に文中で使用されます。

adverb
especially; in particular:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

The unknown virus is going around, notably in China.

中国をはじめとして未知のウイルスが広がっている。

This song is notable as the first work he wrote.

この曲は彼が初めに書いた作品として、特に有名である。

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