「話す、言う 」英語のニュアンスの違い
speak, talk, say, tell

「話す、言う」を意味する英語も speak, talk, say, tell など様々です。 日本語にすると同じ意味でも、英語では細かいニュアンスの違いで表現が大きく変わります。 一つ一つの英語のニュアンスの違いを理解して、ネイティブの感覚に近づきましょう。

目次

単語 ニュアンス
speak 音声を出す(聞き手が不要、行為に焦点)
talk 話し合う(聞き手が必要、行為に焦点)
say 言う(聞き手が不要、内容に焦点)
tell 会話して伝える(聞き手が必要、内容に焦点)

/ spēk/

  • 他動詞
  • 自動詞

ニュアンス

音声を出す(聞き手が不要、行為に焦点)

解説

speakは音や声を一方通行で発する行為のことです。演説や独り言など、一方通行で声を発する時(その場に相手がいなくても成り立つ)に使用します。一方的に音を出すスピーカー(speaker)をイメージするとわかりやすいかと思います。
また、「I can only speak Japanese.(私は日本語しか話せません。)」
のように言語そのものを話すと言う場合にはspeakが用いられます。

verb [no object]
Say something in order to convey information, an opinion, or a feeling:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

She spoke with a Scottish accent.

彼女はスコットランドのアクセントで話した。

The President refused to speak to reporters.

大統領は記者と話すことを拒否した。

/ tôk/

  • 名詞
  • 他動詞
  • 自動詞

ニュアンス

話し合う(聞き手が必要、行為に焦点)

解説

talkはspeakと違い、相手がいる時にのみ用いられます。聞き手の存在が必要であり相手に何かを求めたりコミュニケーションや話し合う双方向のイメージを持っています。気軽な話し合いや相手との距離感が近い時に使われます。
例えば、
「I don't want to speak about it.(それについて話したくない。)」
「I don't want to talk about it.(それについて話したくない。)」
のように日本語では同じ訳になりますが、上記の場合、speakは「喋りたくない」、talkは「話し合いたくない」といニュアンスが含まれ異なった印象を相手に与えます。

verb [no object]
speak in order to give information or express ideas or feelings; converse or communicate by spoken words:
ー オックスフォード英英辞典より引用

talk の他の意味

お話、会議

例文

I talked with my husband about my future life.

今後の生活について夫と話し合った。

I talked with my friends about where to go by 'Go To Campaign'.

「Gotoキャンペーン」でどこに行くか友達と話し合った。

/ sā/

  • 名詞
  • 他動詞
  • 自動詞

ニュアンス

言う(聞き手が不要、内容に焦点)

解説

sayは聞き手の有無は関係なく「何かを言う」という行為のことです。
「What did you say? (なんて言ったの?)」
「‘Hello!’ he said. (おはよう!と彼が言った)」
などのように言った内容に焦点が置かれます。
誰かに向けて話すという意味で使いたい場合は、
「She said to me that she couldn't come.(彼女は来られないと私に言った。)」
のように前置詞のtoを使用する必要があります。

また、
「The sign says it’s free.(無料って看板に書いてあるよ)」
などのように人が発する言葉だけでなく看板に書いていること、時計が何時を指しているかなど、物が発する情報に対しても使うことができます。

verb [reporting verb]
utter words so as to convey information, an opinion, a feeling or intention, or an instruction:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

‘Don’t cry, ’ she said softly.

「泣かないで」と彼女が優しく言った。

I’m not saying it’s a bad idea.

それが悪い考えだと言っているわけじゃないよ。

/ tel/

  • 他動詞
  • 自動詞

ニュアンス

会話して伝える(聞き手が必要、内容に焦点)

解説

tellは聞く人がいて、その人に情報を伝えたり知らせる時に使われます。聞き手が必要なのはtalkと同じですが
「Tell me more details.(詳細を教えてよ)」
のようにtellは人と話すという行為よりも話の内容に焦点が置かれます。

tellは元々聞き手がいることが前提なので
「She told me that she couldn't come.(彼女は来られないと私に言った。)」
のようにsayの場合に必要だった前置詞のtoは不要です。

verb [reporting verb]
communicate information, facts, or news to someone in spoken or written words:
ー オックスフォード英英辞典より引用

tell の他の意味

見分ける

例文

He told me some funny stories about his child.

彼は、彼の子供の面白い話を私に話してくれました。

I’ll tell you all about it when I get back.

戻ったら全部話すよ。

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