「割り当てる 」英語のニュアンスの違い
assign, delegate, allocate, devote

「割り当てる」を意味する英語も assign, delegate, allocate, devote など様々です。 日本語にすると同じ意味でも、英語では細かいニュアンスの違いで表現が大きく変わります。 一つ一つの英語のニュアンスの違いを理解して、ネイティブの感覚に近づきましょう。

目次

単語 ニュアンス
assign 人に役割等を割り当てる
delegate 代表として委任する
allocate (特定の目的のために)割り当てる
devote (特定の感情を持って)(特定の目的のために)割り当てる

/ əˈsīn/

  • 他動詞

ニュアンス

人に役割等を割り当てる

解説

assignは日本語「アサイン」でも知られているように、「割り当てる」を表す最も一般的な単語です。
基本的に人を何かの役職や期限、価値、お金、用具を与えるときに使い、そこには役割と責任が発生します。
同時に、人対人、何らかの優劣関係があることもassignという単語から想定できるでしょう。
そのため、ビジネスシーンにおける使用が多いです。広く一般的に知られている単語なため、よく耳にするでしょう。

verb [with object]
Allocate (a job or duty):
appoint (someone) to a particular job, task, or organization:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

I've been assigned the task of taking care of the new students.

私は新入生を担当する係として割り当てられた。

How much time have you assigned for today's meeting?

今日のミーティングには、どれくらいの時間出られそう?(どれくらいの時間が割り当てられたか?)

/ ˈdeləˌɡāt/

  • 他動詞

ニュアンス

代表として委任する

解説

delegateはassignの類義語としても知られている単語で、「割り当てる」を表します。
delegateは代表として委任するというニュアンスです。assignは「何かしらの役割を与える」でしたが、delegateの方がより重要なタスクを担うことが多いです。
名詞のdelegateの類義語とされる、「representative(代表者)」という単語からもそのニュアンスが想像できるかと思います。
また、delegateでは、上の立場から下の立場へというニュアンスを強く持つため、広い意味で使用されるassignよりも、使われるシーンはやや限られるでしょう。
どちらかというと固めな印象を持つ単語で、オフィシャルなシーンにおいてしばしば使われます。
また名詞と動詞で発音が異なるので注意が必要です。名詞の場合「 /ˈdeləɡət/ 」と発音します。

verb [with object]
entrust (a task or responsibility) to another person, typically one who is less senior than oneself:

noun
a person sent or authorized to represent others, in particular an elected representative sent to a conference.
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

He was delegated to find a suitable conference venue.

彼は、会議のための適切な会場を探す役割を割り当てられた。(会場担当という代表)

A great manager knows when to delegate.

優秀なマネージャーというのは、仕事を任せるタイミングを間違えない。(仕事を割り当てる時を分かっている。)

/ ˈaləˌkāt/

  • 他動詞

ニュアンス

(特定の目的のために)割り当てる

解説

allocateも「割り当てる」を表す一般的な単語の一つですが、assignと比較して微妙なニュアンスの違いがあります。
assignでは、適材適所のイメージで幅広く使われますが、allocateは特に特定の目的を達成するために、割り当てるというニュアンスを持ちます。そのため、書類等による正式、公的な決定が背景にある場合も多いです。例えば、
「The best way to allocate a fund(資金を割り当てるための最善の方法)」
では、限られた資金を特定の目的に沿って割り当てるため、allocateが適切でしょう。
しかし、assignなど他の単語でも広く代替されることもあるため、絶対ではありません。
どちらかというと、オフィシャルな単語なためビジネスシーンなどにおいて使われるでしょう。

verb [with object]
distribute (resources or duties) for a particular purpose:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

You shouldn't allocate the same amount of cost to each customer.

それぞれの顧客に対して同じだけのコストをかけるべきではない。

100 million yen was allocated for disaster relief.

災害援助のため、1億円が割り当てられた。

/ dəˈvōt/

  • 他動詞

ニュアンス

(特定の感情を持って)(特定の目的のために)割り当てる

解説

devoteは元々「捧げる、熱心に取り組む」という意味を持つ単語ですが、そこから派生して「割り当てる」という意味も表します。
「devoted(献身的な)」という言葉からも想像すると、devoteが表す「割り当てる」のニュアンスが理解できます。
devoteでは、目的の裏に、何かしらの想いが含まれることが多いです。情熱やモチベーション、エネルギーといった感情がdevoteからはイメージされるでしょう。もちろん、対象としてもなにか特定の目的です。
また、類義語である「dedicate(捧げる)」も同じ様に使用できます。
しかし、やや堅めな単語であり、日常会話では「put into(捧ぐ)」等に代替されることが多いです。
オフィシャルなシーンや文面などで触れることが多いでしょう。

verb [with object]
(devote something to) give all or a large part of one's time or resources to (a person, activity, or cause):
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

I have been devoting myself all weekends to draw pictures.

私はこれまで全ての休日を絵を描くことに捧げてきた。(休日という時間を、絵を描くことに割り当てる)

I want a woman who can dedicate herself full-time to housework.

私は、専業主婦になってくれる女性を探している。(全ての時間を家事に割り当てられる女性)

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