「明らかな 」英語のニュアンスの違い
clear, obvious, apparent, evident, plain, explicit

「明らかな」を意味する英語も clear, obvious, apparent, evident, plain, explicit など様々です。 日本語にすると同じ意味でも、英語では細かいニュアンスの違いで表現が大きく変わります。 一つ一つの英語のニュアンスの違いを理解して、ネイティブの感覚に近づきましょう。

目次

単語 ニュアンス
clear 曖昧さがない
obvious 誰が見ても明白な
apparent 視覚的に明らかな
evident 客観的事実な根拠によって明らかな
plain 単調で分かりやすく明らかな
explicit 明示的な、はっきりした

/ ˈklir/

  • 名詞
  • 他動詞
  • 自動詞
  • 形容詞
  • 副詞

ニュアンス

曖昧さがない

解説

clearは「明らかな」を表す最も一般的な単語です。
日本語で「クリア」と言うように、clearには曇っていない、澄み切った、純粋なという意味があります。
そこからも想像できるように、ニュアンスとしては「明瞭な、曖昧さがない」といった意味合いを込めています。「easy to understand(誰もが簡単に理解できる)」というニュアンスです。
非常に一般的な単語なため、オフィシャル・カジュアルなシーンにおいてよく使われます。また会話だけでなく論文や報告書などの文中においてもよく目にする単語です。
※動詞においても「明らかにする」という意味で使用できます。
ex)「clear his mind of doubts(彼の疑いを解く)」

adjective
Easy to perceive, understand, or interpret:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

The question wasn't very clear and that made us confused.

その質問は非常に曖昧で私たちは混乱させられた。

Is it clear? - Sure, sir.

分かりましたか? - はい。

/ ˈäbvēəs/

  • 形容詞

ニュアンス

誰が見ても明白な

解説

obviousは「誰が見ても明白な」という意味を指します。
clearが説明や状況について透き通った明瞭さ、わかりやすさを表していたのと比較して、obviousは事実や間違い、感情、冗談などについて明白なこと、わかりきったことを表します。
そのため、使用するシーンや対象で分けられるでしょう。例えば、


  1. a joke(冗談)→ obvious

  2. an explanation(説明)→ clear

  3. a crime(罪)→ obvious

  4. a mistake(間違い)→ obvious

  5. an order(指示)→ clear

のように、それぞれ対象によって適切な単語が分かれます。
obviousも一般的な単語の一つでシーンを問わず使用されます。また、日常会話においては「obviously(もちろんです。間違いないですね。)」という一言で使われることも多いです。

adjective
easily perceived or understood; clear, self-evident, or apparent:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

It was obvious that Mark wasn't telling the truth.

マークが本当のことを話していないのはどう見ても明らかだった。

It might be obvious to others, but it isn't for me.

それは他の人たちにとっては明白なこと(当たり前なこと)なのかもしれないけど、私にとっては違った。

/ əˈperənt/

  • 形容詞

ニュアンス

視覚的に明らかな

解説

apparentは「appear(現れる、発生する)」が派生して出来た単語です。そのため、apparentでは目で見たり、目の前に現れたりというような視覚的な根拠のある明確さを表します。
例えば、「雨風を伴う台風」や「部屋の汚さ」は目に見えてわかるため、apparentを使用できます。
clearやobviousのような「疑いのない明白さ」ではなく、あくまで「目に見てわかる」というニュアンスなので、使用する際に区別しなければなりません。
単語としては少々固い印象があり、ビジネスシーンもしくは学術論文などにおいて目にすることが多いでしょう。
「Apparently, ~(明らかに、~)」というように文頭に付けて会話が行われることもしばしばあります。
※apparentには「どうも~らしい」という意味もあるので、訳をする際は前後の文脈などに注意が必要です。

adjective
clearly visible or understood; obvious:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

It was apparent that no one has gotten in this room for years.

何年もの間、この部屋に誰も出入りしていないことは明らかだった。

It is apparent that he is a lazy and sloppy guy.

彼が怠惰でだらしない男であることは明らかだ。

/ ˈevədənt/

  • 形容詞

ニュアンス

客観的事実な根拠によって明らかな

解説

「evidence(証拠)」という単語は広く知られています。その形容詞形であるevidentは、「明らかな」という意味を表します。
ただ、「evidence(証拠)」という単語の派生であるところからも想像できるように、evidentにはそのことが明らかであることを支えるだけの証拠が存在します。
必ずしも「証拠」があるわけではないですが、主観的な判断ではなく、客観的な事実に基づいた明確さというニュアンスです。
少々マイナーな表現となり、日常生活において耳にすることは少ないかもしれません。ビジネスシーンなどでは、会議や報告書等において使用すれば、伝えたい情報の細かいニュアンスを伝えることが可能でしょう。

adjective
plain or obvious; clearly seen or understood:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

It soon became evident that he was seriously ill.

彼が本当に風邪をひいていたことはすぐに明らかになった。

It was evident to me that the employee acted wrong.

その従業員が不正を働いたことは私にとっては明らかだった。

/ plān/

  • 名詞
  • 形容詞
  • 副詞

ニュアンス

単調で分かりやすく明らかな

解説

plainは「平らな、単純な、あっさりした」という意味を持つ単語です。
「プレーンヨーグルト」というものがありますが、これは「素材以外に何も添加されていないヨーグルト」を指します。
上記のようなplainのニュアンスからも想像できるように、「plain(明らかな)」は、単純で、複雑さがない様子を表します。
「明らかな」を表す他の単語ではclearとニュアンス的には似ています。視覚的な情報や証拠などといった複合的な要因があるのではなく、シンプルに分かりやすいという意味です。
使われるシーンとしては、日常生活というよりはオフィシャルなシーンの方が多いです。はっきりとしたニュアンスを伝える際に丁寧に選ばれてこの言葉が使用されることがあるでしょう。

adjective
Not decorated or elaborate; simple or ordinary in character:
Easy to perceive or understand; clear:
(of written or spoken usage) clearly expressed, without the use of technical or abstruse terms:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

The column chart plainly shows the aging society.

その棒グラフは高齢化社会を端的に示しています。

Ok, let me make it plain.

一旦、わかりやすくしましょう。

/ ikˈsplisit/

  • 形容詞

ニュアンス

明示的な、はっきりした

解説

explicitは「明示的な、はっきりした」という意味を持つ単語です。
explicitのexは「~外へ」という意味を込めます。同じグループの単語としてもいくつかあり以下の通りです。
「explicate(明確にする、明らかにする)」「explication(説明)」「explicitly(陽に)」などです。
※一方、反対は「implicit(暗黙的な、間接的な)」です。
このように、explicitは何かを説明し、明らかにさせるニュアンスを持ちます。そのため、言葉や説明などによってわかりやすくされている場合などに使用します。
普段の生活ではあまりなじみのない言葉かもしれませんが、ビジネスやアカデミックなシーンではよく耳にする言葉であり、非常に便利な単語です。
また、explicitと同様にexpressという単語も言葉や説明などによって明示されたニュアンスを示す単語なので、覚えておくと便利です。

adjective
stated clearly and in detail, leaving no room for confusion or doubt:
ー オックスフォード英英辞典より引用

例文

The bill could not have been made more explicit.

請求書ははっきりと詳細を記載させることはできなかった。

You should be explicit when you talk about money.

お金のことについて話す際には、明示的になるべきだ。

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