「脱ぐ 」英語のニュアンスの違い take off, pull off, slip off, kick off
「脱ぐ」を意味する英語も take off, pull off, slip off, kick off など様々です。
日本語にすると同じ意味でも、英語では細かいニュアンスの違いで表現が大きく変わります。
一つ一つの英語のニュアンスの違いを理解して、ネイティブの感覚に近づきましょう。
目次
単語
ニュアンス
take off
一般的な「脱ぐ」
pull off
引っ張って「脱ぐ」
slip off
サッと「脱ぐ」
kick off
荒々しく「脱ぐ」
take off
/ -/
フレーズ
ニュアンス
一般的な「脱ぐ」
解説
take offが衣類や身にまとっているものを脱ぐ(外す)際に使う最も一般的な表現です。 「put on(着る)⇔take off(脱ぐ)」という表現の組み合わせだけも覚えておけば、日常生活における使用に活きていきます。 脱ぐ対象は履物や服、眼鏡、ネックレス、帽子など身に付けているもの全てにおいて使用できます。 また、「Take your shoes off」と「Take off your shoes」はそれぞれ品詞の来る順番が違いますが、どちらも正しい使い方です。 どちらの場合も、文章の最後にくる言葉を強調します。 そのため前者は脱ぐという行為、後者は靴を脱ぐことを強調しています。
phrasal verbs take something off Remove clothing from one's or another's body:
ー オックスフォード英英辞典より引用
例文
Please take off your shoes when you go into the room in Japan.
The guy tried to pull off a woman's clothes on the road.
その男は、路上で女性の服をはぎ取ろうとした。
slip off
/ -/
フレーズ
ニュアンス
サッと「脱ぐ」
解説
「slip(すべるように動く)」からも想像できるように、slip offは滑らかに、サッと脱ぐというニュアンスを持ちます。 そのため、脱ぎやすいジャケットや、眼鏡、帽子などの場合に使う事が出来るでしょう。例えば、 「slip off the jacket.(上着を脱ぐ)」 「slip off the glasses.(眼鏡を取る)」 というように、日本語訳では「脱ぐ、取る」だけの表記になりますが、実際はサッと脱いでいる様子を表しています。 また、「slip on(さらっと着る)」というように、on⇔offで対義語を表すこともできます。
phrasal verbs take off (a garment) quickly and easily.
ー オックスフォード英英辞典より引用
例文
He slipped off his coat and sat on the seat.
彼はコートを脱いで席に座った。
She slipped off the glasses and laid down on the bed.
彼女は眼鏡を取ってベッドに横になった。
kick off
/ -/
フレーズ
ニュアンス
荒々しく「脱ぐ」
解説
「kick(蹴る)」からも想像できるように、kick offは荒々しく脱ぎ捨てるというニュアンスを持ちます。 そのため、脱ぐ対象はサンダルやスリッパといった履物などが多いです。kickが蹴るという足を使った行為なだけに、足元の物が多いのもそこから想像できます。例えば、 「kick off the sandals(サンダルを脱ぎ捨てる)」などです。 しかし、kick offには他の意味も多くあり、例えば「サッカーの試合開始(キックオフ)」などは一般的にも知られています。 そのため、脱ぎ捨てるニュアンスを伝える際にしっかり状況を判断して使用する必要があります。
phrasal verbs kick something off Remove something, especially shoes, by striking out vigorously with the foot or feet.
ー オックスフォード英英辞典より引用
例文
He kicked off the shoes and dove into the bed.
彼は靴を脱ぎ捨ててベッドに飛び込んだ。
Why don't you kick your sandals off? It's so dusty.